他人事ではない建物の欠陥。
マスコミ取材で説明しきれなかった現象
よくある「欠陥事例」を写真・図解でご紹介。あなたの住まいに心当たりはありませんか?
知らないと損をする。教えられたことがデタラメだった。第三者だから言える本当のこと。
雨漏りや、クロス・外壁等のひび割れ・・・欠陥かな?と思ったら是非その症状と比較してみてください!
我々が依頼された日々の検査記録です。
本日は金物について・・・・
現場というのはなかなか設計図通りにはいかないものです。
たとえばこんな例・・・・
まず以前も書きましたが、この丸い金物は木の継ぎ手の
右側にないと効果がありません。
また、この金物がやたらと埋め込まれてませんか??
これはコンクリートからのボルトの出がすくなく、
無理やり木を削ってナットをはめ込んだんです!!
こんなことは日常茶飯事です。
現場というのは難しいものです。
常にトラブルが付きまといます。
悲しいかな、一からやり直すことはなかなかないです。
みんな『まあ、いいか・・・』 で済ましてしまいます。
(もちろんそうでない方もいらっしゃると思いますが・・・・)
ただ、メーカーが推奨する施工ではなく、
当然、計画した強度は得れません・・・・
本日は床に関すること。
こちらの家は残念ながら、相当悪質な手抜き工事による
欠陥住宅でした。
ほんとにまだこんな業者がいるのか??
と思います。
床というのは(特に2階、3階部分)、地震の時に、
力を伝える役目をします。
力を伝えるには、床面を頑丈にしなければなりません。
そのために斜めの材料を入れたり、1枚ものの合板を
貼ったりします。
たとえばこんな風にフローリングを直接貼ると
当然、床面は頑丈ではなくなります!!
よく見ると、ボルトがありません!!
建物は一部分だけが強くても、他の部分が弱ければ、
結果的に弱い部分から壊れてしまいます。
しっかりチェックしましょうね!!
本日は2×4(ツーバイフォー)の欠陥住宅事例です。
2×4は従来からある木造軸組工法(在来工法)とは違い、
施工に関しては明確な基準がありますが、これを理解していない
施工例が数多く存在します。
まずは石膏ボードの貼り方
写真中央で継いでいるのがおわかりでしょうか?
その部分には必ず受け木を入れる必要があるのですが・・・・
ありません!!
ビスの留め方もまばらです・・・・
100mm以下が正解なのですが。
実際は250mmになってます。
実はこの壁は耐力壁(たいりょくへき)と呼ばれる壁で
地震時に生じる水平力を負担する役割を担ってます。
(簡単に言うと重要な壁です)
これは2階の小屋裏内部。
木材(天井根太って呼ばれてます。)を中央で継いでいるのが
わかりますでしょうか?
しかしながら、この継ぎ手の下には壁が必要なのですが・・・・
壁がありません!
感覚的に何も支持がない部分で継ぐのはダメだというのは
誰でもわかりそうなとこですが、できてません・・・・
2×4は簡単そうに見えますが、いろいろ細かい規定があります。
しかも、従来の木造とは全く違う考え方です。
釘についても使い分けが要求され、施工不備が多いところです。
(1件の家に約1000本以上使われますので、そりゃあるだろ!)
残念ながら、それを理解して施工しているところは少なく、
こういった欠陥住宅が作られてしまいます。
欠陥住宅の原因は、やはり第一に施工不備
2×4については設計ミスも多いです。
どれだけ多くの人が、この日の事を覚えているのだろう。
あれから14年の歳月が経った。
あの年に生まれた子供は、もう14歳になろうとしている。
戦争を経験した世代の人々は戦争の悲惨さを伝え、
そして今の平和な日本を築きあげた。
地震を経験した私が感じた、地震の悲惨さと欠陥住宅の悲惨さ、
これらの想いをどのように伝えていくべきか。
そう考えたとき、当時のエピソードを多くの人に伝えることが
私に出来ることだと考えている。
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1月17日、運命のその日を迎える直前
我々一家は家のリフォームを依頼した。
古くなって使用していなかった風呂周りの改修工事だった。
その工事にあたった業者にこう言われたそうだ。
「この家は酷い欠陥住宅ですね。」
その言葉に、祖父は酷く落ち込んだそうだ。
そして迎えたその日、1階で寝ていた祖父と祖母が
家の下敷きになった。救出された時、祖父は既に息をひきとっていた。
私をとても溺愛してくれた人だった。
私は、その時感じた。確かにあれだけ大きな地震だったから
欠陥住宅じゃなかったとしても、家は潰れていたかもしれない。
しかし、戦争を生き抜きやっとの想いで建てた家が「欠陥」と言われた
祖父の無念。そして、その家の下敷きになって亡くなった無念。
それから2ヶ月あまり、私は眠れない日々が続いた。
目をつむると、またあの揺れが来そうな気がして眠れなかった。
下敷きになって、とても苦しい想いをしているのに私たちの心配を
してくれていたという祖父の優しさ。
色々な感情が入り混じり、空虚感にも襲われた。
人はなぜ生きるのか?
人はどうしてこんな悲惨な事が起こるのに欠陥住宅を作ってしまうのか。
当時は、この震災は人災でもあったと言われていた。やはり耐震基準に満たない
建物が沢山あったのだ。
「誰にもこんな想いをして欲しくない・・・」
そう思い始めた私の想い。
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少しでも多くの人に、地震の怖さと欠陥住宅の悲惨さを伝えたい。
そして、今現在でも往々にしてある欠陥住宅。
欠陥住宅は今これを読んでいるあなたの家もそうかもしれないのです。
そして、そのままにしておく事はとても悲しい結果になるかもしれないのです。
心に留めておいて欲しいと思います。
こんにちわ。
今日はいかにもという欠陥住宅事例です。
まずは基本中の基本。
筋かいの欠落。
(筋かい・・・地震時に建物が揺れないように入れるナナメの部材)
計画ではあるのですが、施工はおこなわれていない。
欠陥住宅事例のパターンです。
もう一度・・・
計画では存在するが、施工が行われていない!!
梁(はり)
図面では300mmなのが、実際は280mmしかない。
たった20mmなのですが、ものすごく大きな違いです。
梁がたわんでしまいます。
こちらの家を建てた業者は、今は無き大手ハウスメーカーです。
平成4年に建てられたものなので、ちょっと古いですが、
施工はひどいものでした・・・・
・雨漏れ
・断熱材の欠落
・構造金物の欠落
・基礎の施工不良
・住戸間の壁の施工不良(防火構造違反)
このお客様は何年もメーカー側と交渉をつづけ、
最終的に私たちに辿りつかれました。
でも、業者は民事再生・・・・
計り知れない苦痛だったと思います。
我々ももう少し早ければ
なんとかできたのにと思わずにはいられません。
やはり施工が大事です。
たとえ大手メーカーであってもです。
外壁は隣近所からのもらい火を防止するために
一定の基準があります。
本日のお宅は外壁が 『モルタル塗り』 でしたので、
20mmの塗り厚さが必要です。
実際は・・・・
15mm・・・・・
これでは火がすぐに燃え移ってしまいます・・・・
その他にもこんな部分が・・・・
これは床下からの画像です。
基礎の上に寝かしてある木に継ぎ手があるのがわかると思います。
本来、この継ぎ手の左側にアンカーボルトっていう
金物が必要なのですが・・・・
見当たりません・・・・
これがないと、地震の時に基礎から土台が引き抜かれて
しまいます・・・・
実はこれは、よくある欠陥住宅例です。
これから新築される方は気をつけましょう!!
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